尊卑分脈|公家社会の諸家を網羅した最大の系図譜集

尊卑分脈|公家社会の諸家を網羅した最大の系図譜集 個別系図譜集情報

『尊卑分脈』は、藤原氏・源氏・平氏など公家社会の諸家の系図を一つにまとめた、日本で最も広く引用される系図譜集です。平安・鎌倉時代以降の貴族の系譜をたどる出発点になります。

基本情報

書名 尊卑分脈(正式名称:新編纂図本朝尊卑分脈)。江戸時代の版本の外題は『諸家大系図』
成立 南北朝時代後期(14世紀)。その後も増補・改訂が重ねられた
編者 原撰は洞院公定。洞院満季・洞院実煕らが編集し、甘露寺親長・三条西実隆・中御門宣胤らが改訂・増補した
現行の刊本 『新訂増補国史大系』(黒板勝美編、吉川弘文館)第58〜60巻と索引(2001年の新装版は4冊+索引)。国立国会図書館が10冊の写本『本朝尊卑分脈』をデジタル公開している

内容

藤原北家を中心に、南家・式家・京家の諸流と、源氏・平氏・橘氏など皇別の諸氏を収めます。神祇道・医陰・楽所などの諸道の系図も含まれていましたが、一部は失われています。巻頭にあたる帝王系図は伝わっていません。

男性官人には、生母・官歴・没年月日・享年などを注記した略伝が付きます。女性は后妃など一部を除き「女子」と省略されることが多いです。

版と異本

増補改訂が重ねられたため、異本が多く、30巻本・20巻本・14巻本が流布しました。『国史大系』は前田家所蔵本、『故実叢書』は宮内省所蔵本を底本とします。『国史大系』に収められなかった部分は『群書系図部集』第2巻の「尊卑分脈脱漏」に収録されています。

調べる際の留意点

公定の没後に加えられた部分や、後半の略系図には、他の記録と異なる記載があります。参照した版や写本を記録し、各系統を他の系図譜や同時代の文書と照合してください。系図譜は編纂者や提出した家の主張を含むため、他の系図譜、寺院の記録、家に伝わる文書と照合し、参照した版や写本を記録してください。

関連

他の主要な系図譜集は、系図譜集の一覧をご覧ください。