『系図纂要』は、江戸時代末期に編まれた大部の系図譜集です。『尊卑分脈』などの先行する系図譜を再編し、幕末直前までの系譜を載せるため、「幕末期の『尊卑分脈』」とも評されます。
基本情報
| 書名 | 系図纂要 |
|---|---|
| 成立 | 江戸時代末期。内容の下限は安政3〜4年(1856〜1857)で、そのころの成立と考えられる |
| 編者 | 『大日本野史』の著者でもある飯田忠彦とみられる |
| 規模 | 102巻(103冊) |
| 原本 | 内閣文庫。東京大学史料編纂所に謄写本がある |
成立の経緯と内容
水戸藩が『大日本史』編纂のために諸国から集めた系図などをもとに、『尊卑分脈』などを再編したものです。宮家、藤原氏・菅原氏・紀氏・平氏・源氏などの諸氏を中心に、大名・主要な幕臣・公家・社家を収め、幕末までの系譜を載せます。各家は略系のあとに詳しい本系を示し、異説は本系の途中に併記されます。60姓777家を収め、子女の名も記します。
特徴
寛政期以降の系譜を含み、他の系図譜にはない系統が見られます。原典に忠実なため、家が著名な系図に結びつけて主張した系統も、提出されたままの形で残っています。
刊本
宝月圭吾・岩沢愿彦監修の名著出版版(1973〜1977年、18冊)と、新版(1990〜1999年、30冊+別冊3冊)があります。新版には姓氏、没年一覧、名諱、法号・称号の索引が付きます。
調べる際の留意点
異説が併記されている項目では、どの説を引用するかを明記してください。系図譜は編纂者や提出した家の主張を含むため、他の系図譜、寺院の記録、家に伝わる文書と照合し、参照した版や写本を記録してください。
関連
他の主要な系図譜集は、系図譜集の一覧をご覧ください。


