時宗、融通念仏宗、黄檗宗、南都系の宗派(法相宗・華厳宗・律宗など)をまとめます。公式サイトとWikipediaで確認できた範囲を記載します。確認できなかった項目は、菩提寺に問い合わせてください。
時宗

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 開祖 | 一遍 |
| 総本山 | 清浄光寺(通称:遊行寺、神奈川県藤沢市) |
| 念仏 | 「南無阿弥陀仏」。遊行上人が各地を巡って、念仏札を配る「賦算」や、「踊念仏」を行いました。念仏を唱えれば、信じる信じないにかかわらず往生できると教えます。 |
| 法名 | 古くは「阿弥陀仏」号を付けました。現在は、男性に「阿」号、女性に「弌」(いち)号を付けるのが原則です。一向派は、男女とも「阿」を用います。 |
| 墓塔 | 開祖一遍の墓塔は、五輪塔です。 |
| 寺院 | 26の教区に分かれています。広島県には8寺あります。沖縄を含む6県には寺院がありません。 |
清浄光寺(遊行寺)の概要は、清浄光寺(遊行寺)のページに記載しています。
融通念仏宗

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 開祖 | 良忍。天台宗の僧で、大原来迎院で修行中に、阿弥陀如来から速疾往生の偈文を授かり、開宗したとされます。 |
| 総本山 | 大念仏寺(大阪・平野)。1127年(大治2年)に良忍が開創したとされます。 |
| 念仏 | 「十界一念・自他融通の浄土往生を期する念仏(融通念仏)」。1人の念仏が万人の念仏に通じるという立場をとります。 |
| 日課 | 毎朝、西方に向かって融通念仏を十唱することが日課とされます。 |
| 偈文 | 「一人一切人 一切人一人 一行一切行 一切行一行 十界一念 融通念仏 億百万編 功徳円満」 |
融通念仏宗の戒名・墓石・卒塔婆については、今回確認した資料に記載がありませんでした。菩提寺に確認してください。
黄檗宗

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 開祖 | 隠元隆琦(1592〜1673年)。江戸時代の承応3年(1654年)に来日しました。 |
| 大本山 | 黄檗山萬福寺(京都府宇治市) |
| 特徴 | 教義・修行・儀礼・布教は日本の臨済宗と異ならないとされます。読経は、近世中国語の発音(唐音、黄檗唐韻)で行われます。朝夕のお勤めや儀式作法に、中国由来の伝統が受け継がれています。 |
| 墓所 | 萬福寺には、宗派を問わず利用できる黄檗宗の墓苑があります。合同墓所「帰元墓 黄檗の碑」は、永代納骨専用の墓所です。 |
黄檗宗の戒名・墓石・卒塔婆については、今回確認した資料に記載がありませんでした。臨済宗と同様に禅宗の墓塔や位牌の様式が参考になりますが、臨済宗を参考にする場合も、菩提寺に確認してください。
南都系の宗派
| 宗派 | 本山 | メモ |
|---|---|---|
| 法相宗 | 興福寺・薬師寺(大本山) | 日本への伝来は道昭とされます。1882年に興福寺・薬師寺・法隆寺の3寺が大本山となり、1950年に法隆寺が聖徳宗として離脱しました。 |
| 北法相宗 | 清水寺 | 1965年に独立しました。 |
| 聖徳宗 | 法隆寺 | 1950年に法相宗から離脱しました。 |
| 華厳宗 | 東大寺(大本山) | 本尊は毘盧遮那仏です。審祥が736年に日本に伝えたとされます。 |
| 律宗 | 唐招提寺(総本山)、壬生寺(大本山) | 鑑真を開祖とします。戒名は、戒名の下に「菩薩」の2字を付け、院号・道号・位号は用いないとされています。 |
| 真言律宗 | 西大寺(総本山)、宝山寺(大本山) | 叡尊が西大寺から開きました。 |
先祖調査での見方
- 男性の「阿」号、女性の「弌」号は、時宗の法名の特徴です。時宗の寺院は26の教区に分かれ、寺院のない県もあります。
- 戒名の下に「菩薩」が付く場合は、律宗の特徴です。
- これらの宗派の寺院は数が限られるため、先祖の菩提寺が見つかった場合は、寺院に過去帳の有無を問い合わせます。
宗派と墓石のほかのページ
- 宗派の一覧と墓石・戒名の見分け方
- 墓石の構成と卒塔婆・五輪塔
- 戒名・法名・法号の構成
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- 日蓮宗の戒名・墓石・作法
参考資料
- 時宗(Wikipedia)
- 融通念仏宗(Wikipedia)
- 黄檗宗(Wikipedia)
- 法相宗(Wikipedia)
- 華厳宗(Wikipedia)
- 律宗(Wikipedia)
- 戒名(Wikipedia)
- 五輪塔(Wikipedia)
- 供養・納骨(黄檗山萬福寺)
2026年10月24日に確認した内容です。宗派の中には、寺院・地域・時代によって扱いが異なる事項があります。先祖の墓や位牌について確認するときは、菩提寺または墓地の管理者に問い合わせてください。

