臨済宗の戒名・墓石・卒塔婆・参拝作法|軒号・無縫塔・寿陵

kenninji 先祖調査コラム
写真:663highland/CC BY-SA 4.0、Wikimedia Commons。サイズを変更して掲載

臨済宗は、鎌倉時代の初めに栄西らが日本に伝えた禅宗の一つです。十五の派に分かれ、派ごとに本山があります。この記事では、臨済宗の戒名、墓石と墓塔、卒塔婆、お墓参りの作法をまとめます。曹洞宗は曹洞宗をご覧ください。

建仁寺(京都市東山区)の境内
建仁寺(京都市東山区)の境内(写真:663highland/CC BY-SA 4.0、Wikimedia Commons。サイズを変更して掲載)

基本情報

項目 内容
日本での開祖 栄西。中国の臨済義玄を宗祖とします。
派と本山 建仁寺派(建仁寺)、東福寺派(東福寺)、建長寺派(建長寺)、円覚寺派(円覚寺)、南禅寺派(南禅寺)、国泰寺派(国泰寺)、大徳寺派(大徳寺)、妙心寺派(妙心寺)、天龍寺派(天龍寺)、永源寺派(永源寺)、向嶽寺派(向嶽寺)、相国寺派(相国寺)、方廣寺派(方廣寺)、佛通寺派(佛通寺)、興聖寺派(興聖寺)の15派です。
葬儀 故人を仏の弟子にするための式として、授戒・念誦・引導などで構成されます。

戒名の特徴

  • 呼び方は「戒名」です。
  • 院号を付けない場合が多く、院号の代わりに「軒号」を使う場合が多くなっています。大名家の信徒には、院殿号を用いることがありました。
  • 妙心寺派では、生前戒名は授与されません。戒名は、菩提寺の住職に相談するよう案内されています。
  • 位牌では、戒名の上に「空」の字を置きます。仮の位牌には「新帰元」と書き、本位牌で「空」に改めます。

構成の詳細は、戒名・法名・法号の構成をご覧ください。

墓石に記されること・墓石の構成

  • 禅宗では、五輪塔に、下から「地水火風空」の漢字を刻むことがあります。
  • 無縫塔(卵塔):卵形の塔身をのせた石塔で、禅宗とともに宋から伝わりました。高僧、特に開山の墓塔に用いられ、寺院の墓地に卵塔が並んでいれば、ほぼ歴代住持の墓とされます。建長寺の開山塔(蘭渓道隆の墓塔、1279年造立)が、その例です。
  • 生前に建てる墓(寿陵):戒名や建立者の文字に朱墨を使い、埋葬時に朱を落とす方法があります。墓石や墓誌の朱色・白色の使い分けについて、妙心寺派としての規定はありません。
  • 先祖代々の墓に入れる条件について、仏教や妙心寺派の規定はなく、菩提寺に相談するよう案内されています。
円覚寺(鎌倉市)の無縫塔
円覚寺(鎌倉市)の無縫塔(写真:Urashimataro/CC BY-SA 3.0、Wikimedia Commons。サイズを変更して掲載)

卒塔婆の特徴

臨済宗妙心寺派の法話では、お盆や施餓鬼供養で、新亡(前年の供養以降に亡くなった人)、先亡(先祖)、三界萬霊の卒塔婆を立て、供物を供える習慣があると説明されています。

参拝の作法・唱える言葉

  • 妙心寺派の資料では、自宅や菩提寺で法要が行われた後に、墓に参って故人の冥福を祈ります。
  • お盆の墓参りでは、花立に花を供え、水鉢に清浄な水を入れます。その後、蝋燭を灯し、線香を立て、墓前に手を合わせてお経を唱えます。供物は持ち帰るものが多いとされています。
  • 唱える言葉の細かな規定は、派や寺院によって異なります。菩提寺の住職の指導に従ってください。

先祖調査での見方

  • 院号がなく、軒号を使った戒名は、臨済宗の可能性があります。曹洞宗にも院号のない戒名があるため、決め手にはなりません。
  • 臨済宗は十五派あります。菩提寺の本山を、寺院に確認してください。

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参考資料

2026年10月24日に確認した内容です。宗派の中には、寺院・地域・時代によって扱いが異なる事項があります。先祖の墓や位牌について確認するときは、菩提寺または墓地の管理者に問い合わせてください。